アルペジオをマスターする為に必要な5つの練習

左手でコード(和音)を押さえ、右手で和音を分散させながら弾く奏法をアルペジオといいます。
アルペジオはコードがある程度押さえられるようになったらぜひ習得しておきたいテクニックの一つであり、右手をコントロールする訓練として大変有効なトレーニングになります。
また左手でしっかりコードを押さえないと綺麗に音が鳴らないのでアルペジオをマスターすれば演奏力が飛躍的に向上します。
アコギ演奏においては『スリーフィンガー』という右手親指人差し指中指の3本指のアルペジオがよく使われます。
ここではスリーフィンガーをマスターする為に最も効果的な5つの譜例をご紹介します。

1.指弾き(アルペジオ)の右手のフォームは?

1-1.右手の置き方

1.人差し指を2弦、中指を1弦に置きます。

この時、上から見た時に弦に対し垂直になるように指を置きます。

2.人差し指と親指がX字に交わるように親指を置きます。

3.人差し指と中指が弦に深く入り込み過ぎないように注意します。

4.正面から見た図

1-2.人差し指、中指の動かし方

固定させた指を上に持ち上げて弦を弾くのではなく、関節を折り曲げる動作指先で弦を弾きます。

動くのは各指の『第二関節と第一関節』のみです。

弦を弾くときに手首や手の甲の位置が動かないようにします。

指先に力を込めると、弦にひっかかり易く、大きな音が出ます。

指先の力を抜くと、弦にひっかかり辛く、弱い音になります。

2.親指、人差し指、中指を独立して動かす為の4つの練習

2-1.譜例で使用するコードと指使い

左手は上記2つのコードを押さえ、右手の指で分散させて弾きます。

右手親指が6弦~3弦、人差し指が2弦、中指が1弦をそれぞれ担当します。

下記譜面内の指の指定は、右手親指(p)人差し指(i)中指(m)と示します。

2-2.4つの譜例

テンポは、下演奏例よりもゆっくりで構いません。

出来そうなテンポからしっかり確実にしていくことが大切です。

ex 1

ex2

ex3

ex4

親指が連続する箇所があるのでリズムが崩れやすくなります。注意して弾きましょう。

3.スリーフィンガーの基本パターン

スリーフィンガーの基本パターンを右手だけ練習しましょう。

6弦ルートのコードの場合は、1拍目3拍目に6弦と1弦を同時に弾きます。

5弦ルートのコードの場合は、1拍目3拍目に5弦と1弦を同時に弾きます。

6弦ルートのコードの場合

5弦ルートのコードの場合

練習のコツ

上記譜面が難しい場合、まずは『1.親指のところだけ弾く』→『2.親指と人差し指のところだけ弾く』→『3.親指と人差し指と中指で弾く』と、使用する指を一本ずつ増やしながら一定のテンポで練習すると良いでしょう。

4.コードを押さえながら基本パターンを弾いてみる

余裕が出てきたら、左手で各コードを押さえながらやってみます。

練習のコツ

コードチェンジを一瞬で行わなくてはならないので、とにかくゆっくりのテンポでやることが重要です。

コードチェンジ一拍目に弾く音を先に押さえると良いです。

例えば、Fのところは人差し指で1フレットをセーハすることを優先させれば、その他の指がまだきちんと押さえられていなくても1拍目の時点では問題ありません。

5.まとめ

如何でしたか?

実際にスリーフィンガーを演奏するには、頭で考えなくとも指が勝手に動く、ぐらいのレベルまで練習を重ねる必要があります。

『2.親指、人差し指、中指を独立して動かす為の4つの練習』を一定のテンポで、自分の手元を見ずとも弾けるぐらいになると、スリーフィンガーもあまり難しくは感じないと思います。

出来る範囲のゆっくりのテンポから、何度も弾いてみてください。

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